今日は仕事も薬も減らす方が難しいという話。

私の父は医療・介護関係者が
「え~!!こんなに飲んでいるんですか?」
と驚くほど薬を服用しています。

朝昼晩夜と飲むくすり、貼るくすり、塗るくすりの数が半端なく多いです。

ひとつ病気や怪我の名前が判明するたびに処方されるくすりの種類が増えていきます。

入院のたびに、どんどんくすりが増えていきます。
おそらく今は処方できるMAXの状態に近いと思います。

そんな父を連れて毎月、病院へ行き血液検査を行い、診察を受けます。

そこで、担当医と話をします。

「ここのところ便の状態も良いので酸マグは減らしてもいいでしょうか?」

「血圧も安定していますから血圧の薬も減らしてもいいでしょうか?」

「皮膚の状態も良くなってきたのでもう塗り薬はいらないでしょうか?」

「痔の薬がまだたくさん残っているので今回はいらないです。」

・・・と、私が言うたびに担当医の先生がくすりの種類、量を調整して少しずつ処方されるくすりが減ることがあります。


素人考えですが増やすより、減らす方が難しいのだと思います。


どんどん生きるうちにあちこちに対処するためにくすりが処方されます。
そして、服用する薬がどんどん増えていきます。


仕事も商売も同じかもしれない、ですね。


仕事や商売を続けるうちにどんどんいろんな人、もの、情報、作業が増えます。


最初は最小単位でよかったのに時間の経過とともに人、もの、情報、作業が増えてくる。


それに対応する人やシステムをあてがうのでまた人、もの、情報、作業が増える。


いったん、服用を始めたくすりを止めるのは勇気がいります。もし、何かあったらたいへんだから、さらにそれを飲み続けます。


処方した薬で胃が荒れるのでそのための別の薬が処方される。


思いつきではじめた新規事業。撤退できずにいると人と場所と業務が増える。


血液の流れを良くする薬を服用すると怪我をしたときに血が止まらない。だから、怪我をするとさらに他の塗り薬が処方されます。


商売として機能していないけれど在庫があるから倉庫を借りて、人を増やす。仕事も増えて、伝票業務も増える。


処方した薬の副作用を抑えるために別の薬が処方される。


役員会だけでは足りずに第三者委員会も設置する。
対応するスタッフが必要になる。場所が必要になる。時間が必要になる。


増やすのは比較的簡単なのだけれどそれを減らすのは難しいよね、と処方箋を見ながら思う私でした・・・。


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☆酒井とし夫のひと言
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「講演会場では『酒井さんはよく響く声ですね!』と言われます。


もともとは甲高い、細い声だったのですがボイスとレーニングをはじめて腹式呼吸と声帯に負担を掛けない声の出し方をするようになってから変わりました。

▼酒井とし夫のビジネス・ボイストレーニング


そのおかげで今では100人程度の会場ではマイクを使わずに最後列の席の方にも声が届きます。


一度、500人の会場で講演を行った際に、マイクなしで
『後ろの方聞こえますか~!?』
と言ったら、最後列の方の手が挙がったので結構通る声だと思います。


以前のメルマガにも書きましたが、声が小さかったり、かつ舌が悪いと説得力が弱まることが心理学実験からわかっています。


私自身は毎日10分程度のボイトレだけで500人の会場でも通る声になっているので、きっと誰でもできるはずです。

大声を出すという意識ではなく、声帯に負担をかけずに肺にたまった息を押し出してそこに声を乗せるイメージです。大声を出すという意識だと声が枯れます。


明日は新潟県聖籠町商工会様で講演です。明日もマイクなしで話そうかな!」