あなたは意志力を高めたいだろうか?

もし、答えがイエスなら次のような深く長い呼吸をしてほしい。

(1)息をゆっくり長く吐く(15秒~20秒)
(2)つぎに息をゆっくり吸う(10秒)

・・・これを2分間行います。


私は20代の頃、座禅教室に通っていました。
今でもはじめて座禅を組んだ時のことをはっきりと覚えています。

般若心経を唱えた後に静けさの中で30分くらい座禅を組みました。
深く静かなゆっくりとした呼吸を意識するよう指導を受けました。

その時に、それまでの人生で味わったことのないすがすがしさを感じるとともに、頭がすっきりして、
視界が明るくなり部屋の中にいた人や物の立体感をよく感じ、ひとつひとつの物事がクリアになった気がしました。

「スタンフォードの自分を変える教室」(ケリー・マクゴニカル著)に次のような記述があります。

「意志力をてきめんに高める方法があります。それは、呼吸のペースを1分間に4回から6回までに抑えること。(中略)これが脳と体をストレス状態から自制心を発揮できる状態に切り替えるのに役立つのです。このテクニックを数分間試すうちに、気分が落ち着いてコントロールが利くようになり、欲求や問題に対処する余裕が生まれます。」


明治の哲人・中村天風先生の講演録にも
「気がついたら日に何度でもゆっくりと呼吸をしなさい」
といったことが書かれています。

合気道を世界に広めた心身統一合氣道の創始者である東平光一先生もまたゆっくりした深い呼吸法を推奨しています。


時代変化のスピードが速く、効率化至上主義で、グローバルな競争にさらされるビジネスマンは多くのストレスを抱えています。

スピードが求められ、足早に目的地に移動し、最小のインプットで最大のアウトプットが求められる時代だからこそ、呼吸だけはゆっくりした方がいいのかもしれません。


私も気がつくと日に何度も深くゆっくりとした呼吸を行っています。
ゆっくりした呼吸は副交感神経の優位にしてリラックスする
効果もあるとともに、意志力も強固にします。