私の名刺には
「出版書籍はアマゾン書店のマーケティング部門第一位を獲得」
と書いてあります。

それを目にした人からは
「第一位ですか!スゴいですネ」
と言われることがよくあります。
やはり一位の影響力って大きいですよね。

しかし、私の本(第一冊目)は総合ランキングでは第一位を獲得はできませんでした。

当時、総合ランキングの中にビジネスカテゴリがあり、その中にマーケティングカテゴリがありました。(現在はカテゴリ名称が異なっています)

私の本はその小さなカテゴリで第一位を獲得したに過ぎません。これが「ある限られた条件のもとにおいてのみ当てはまる事実のこと」・・・限定条件下の事実と言います。

たとえば私はある講演会場で参加者の方に次の質問をしました。

「あなたのナンバーワンは何ですか?日本一でなくても構いません。条件を限定するときっとナンバーワンがあるはずです。」

するとその方はこう答えました。
「う~ん、たぶん福祉車両の取扱高は県内で一番多いと思う。」

その方は自動車の整備や販売を行う会社の専務でした。
素晴らしいナンバーワンだと思いませんか。

ちょうどその方は会社のチラシをお持ちでしたので見せて頂きました。
そのチラシのキャッチコピーは次のように書かれていました。
『車のことならなんでも佐藤モータースへ』

「なんじゃ、そりゃ!?」
と私は思わず心の中で突っ込みました。

だって、次のように書いた方が良くないですか?

『福祉車両取扱高 埼玉県下ナンバーワンの実績
福祉車両のことならなんでも佐藤モータースへ』

人は「第一位」「ナンバーワン」という言葉に大きな影響を受けます。あなたは書店で「今年のベストセラーランキング・No.1の本」とPOPに書かれていた本を思わず手にとったことがありませんか?

あるいはアマゾン書店で本を買うときに「人気ランキング」を調べて一番人気のある本を買ったことがありませんか?

さらにあなたはDVDをレンタルするときに陳列棚に「上半期人気ランキング第一位」と書かれたDVDを思わず借りたことがありませんか?

ネットで家電製品を買おうと迷っている時に口コミサイトの人気ランキングを調べて、「人気の一番高い商品」を買ったことがありませんか?
・・・きっと、あるはずです。

さて、あなたのナンバーワンは何ですか?
「ウチにはナンバーワンなんて無いよ」
という方が多いのですが本当でしょうか?

あなたは飲食店に入った時にメニューを見て悩んだ挙句に「当店人気ナンバーワン!」と書かれていた料理を注文したことがあるはずです。

あれも限定された条件の下での第一位なのです。だからあなたの商品の脇のPOPに「当店上半期の売れ筋No.1」と書いておいてもよいわけです。

「スタッフのお薦めNo.1」「当店人気アンケート第一位」「世界一の甘さ!・・を目指して作っています」といった表現で訴求してもよいわけです。


人は「No.1」「第一位」という言葉を聞いただけで無意識にプラスのイメージを持つのです。

さて、あなたのナンバーワンはいったい何でしょう?


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