商売繁盛心理学・ビジネス心理学講師 酒井とし夫

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カテゴリ: 経営戦略

起業独立や小さな会社やお店の経営を成功させる3つのポイント

起業独立や中小企業経営の現状

リストラ、年金問題、賃金カット、早期退職、ニートの増加、終身雇用の崩壊、能力主義の採用、成果比例報酬に基づく年俸制の導入、社会保障の危機、国家・地方財政の破綻・・・日本は昭和の高度成長期、平成バブル期の右肩上がりの時を経てモノあまりの成熟社会、低成長の時代に突入しました。

バブル崩壊以降あらゆる分野、局面での「自己責任」は当たり前のこととなり、所得の2極化は進み、富める者は益々富み、貧しい者、弱き者は自己責任の名のもとにバッサリ切り捨てられ、国や自治体が自分や家族の人生を守ってくれる時代は終わりを告げました。

このような状況の中、「自分と家族の人生は自分で守り、自らの人生を自分の力で切り開くために起業する人」が増えています。

では、実際の起業後の実情はどのようなものなのでしょうか。全米で80万部のベストセラーとなった「成功する人たちの起業術 はじめの一歩を踏み出そう」(マイケル・E・バーガー著/世界文化社)の前書き部分にはこう書かれています。

「米国では驚くほど多くの人が、会社を立ち上げては失敗しているのである。毎年百万人以上が会社を立ち上げる一方で、一年目に40%の会社が、五年間では80%以上、つまり八十万社が姿を消している。そして、たとえ五年間生き延びたとしても、次の五年で残りの80%が姿を消す運命にある。」

つまり、100人が起業すると10年後まで生き延びる人はわずか4人ということになります。10年間の起業家の生存確率はたった4%ということです。

また、ランチェスター型経営の第一人者として有名な竹田陽一氏は「失敗しない独立・起業」(ランチェスター経営(株)・カセットテープ版)の中で「日本の場合、新規独立して一年以内に倒産する率が4割、十年間経営を続けられる率は2割。」と述べています。

さらに日本では法人の中で赤字法人が好況時で4割、不況時で6~7割を占めていますので、10年間生き残った起業家であっても、そのうちのおよそ半分は利益が出ていない状態です。
つまり起業して経営を行なっても5年後、10年後まで会社を存続させること、利益を出し続けることはとても難しいのが現実なのです。

あなたは今、何歳ですか?もし、あなたがこれから起業して今から10年後には何歳になるでしょう?今から10年後でもあなたは自分の会社を「存続」させ「利益」を上げ続けることが出来ないと、あなたは起業家や経営者としての立場を捨てて、会社員に逆戻りしなくてはならなくなりますが、その時点のあなたの年齢では再就職はもちろん、面接を受けることさえ難しいことは容易に想像できるはずです。

多くの起業志望者は「仕事の経験・知識や資格を生かしたかった」「自由に仕事がしたかった」「事業経営という仕事に興味があった」といった動機から起業を決意しますが、先にも述べたとおり10年後まで生き残れるのはほんの一握りの起業家だけです。

社会から消えた起業家や中小企業経営者

以下は、私の周りに実際にいる(いた)元起業家や経営者です。

●40歳半ばを過ぎてデザイン事務所を設立した。しかし、3年後に仕事が激減し、再就職できずに土木現場で自分より若い監督者に罵倒され、アルバイトを続けながら、今は夜間倉庫で荷積みを行なっている元起業家。

●30代で独立し、工作機械の設計事務所を立ち上げる。50代後半で放蕩経営から2億の借金を抱えて倒産。子供に養ってもらう生活を今でも続けている元起業家

●40代後半で印刷会社を辞めて独立。羽振りの良い数年間を過ごした後に5年後に倒産。事務所の郵便受けには税務署や公共料金の督促状が束になって詰め込まれており、未だに行方知れずになった元起業家。

●30代前半で映像制作会社を立ち上げる。3年後、同僚が資金を持ち逃げし、そのまま倒産。今はフリーランスになり、大手制作会社の外注に周っているが、単価が安く、毎月利益を出すのが難しいとこぼす元起業家。

●30代後半で人材派遣会社を設立。2年後仕事がなく資金を食いつぶし倒産。今は日雇いで生活しているが、月の手取りは10万円代前半になっている元起業家。

●大手宝飾品メーカー役員を辞めて50代で独立。資金繰りに失敗し2年で倒産。今は催事場でワゴン販売を1人で行なう毎日を過ごす元起業家。

●30代後半に広告代理店を立ち上げる。その後、順調に成長し、注目の起業家としてマスコミにも取り上げられたが、60歳を目前にして取引先の倒産により連鎖倒産。60歳にして数十億の負債を抱える元起業家。

●50代で販社を立ち上げるが、数年後、身体を壊し透析を続けなければならない身となる。仕事も激減し、今は無職になった元起業家。

●資格を取得として独立するも、売上げが全く立たずに半年で会社員に逆戻りした元起業家。

●30代で制作会社を立ち上げ、小説の題材にもなるほどの経営者として企業を成長させる。しかし、10年後に取引先の倒産により仕事が激減。会社を手放し、今はフリーとなった元起業家。

●40代でコンビニフランチャイズに加盟、本部からの店内改装要求に応える資金が無く、契約更新できずに50代で無職になった元起業家。

●30代でアイデア商品の販売会社を立ち上げる。10年以上大手GMSの催事場で売上げトップを誇るも、不況とともに売上げが減り、資金繰りに行き詰まる。50代で、病気が発覚し、一年後に死去。家族には負債だけを残した元起業家。

●退職金を元に飲食店を起業。内装にお金をかけ、食材にこだわり店をオープンさせるも、1年で資金繰りが続かなくなり閉店。退職金を失い、負債も抱えることになった元起業家。

・・・これらは私自身が28歳で起業後、私が実際にお付き合いのあった方たちです。
安易な起業独立はとても危険です。

起業独立や経営の失敗の原因

世の中には「起業して上手くゆく人」と「上手くゆかない人」がいます。つまり成功する人と失敗する人です。 ここでは何故ほとんどの起業家が事業に失敗するのか、その原因をいくつかお話します。

原因その1 自分の能力、才能、強み、弱み、弱点を理解していない。
経営は短期決戦ではなく長期戦です。起業後は5年、10年、20年といった長きに亘り事業を継続することになります。そのため「自分に向かない仕事」「自分の能力を活かせないビジネス」「自分の強みや好みを考慮していない事業」は長期的には失敗します。「長期戦では無理は続かない」のです。

起業に際して「自分の能力や才能、強み、適性」を考えずに、「儲かる商品」「儲かるフランチャイズ」「成功するノウハウ」を探す方が多くいますが、例え「儲かる商品」が見つかったとしても、その商品の販売においてセールスが必要である場合にはセールスが嫌いな人やセールスが苦手な人は成功できません。

また、「儲かるフランチャイズ」があったとしてもスタッフの管理が苦手な人はやはり結局は長く続きません。「成功するノウハウ」が見つかったとしても、パソコンの苦手な人にはインターネットビジネスは続きません。

これらはみな「最初の半年~1年程度は頑張れる」のですが、それ以降になると「やっぱり自分には合わないのではないか?」という思いや、「こんなことをやるために独立したんじゃないのに。」という感情が湧き出てきて、結局はドロップアウトします。

そのため、起業セミナーでもよく言われるように、起業に際してのスタートはまず自分を理解することです。これは本当です。起業を成功させるには、自分の能力や強み、弱みが明確になってから、その能力や強みを活かしたビジネス上の戦略やノウハウが必要になってきます。

だから成功した人はみな「自分の好きな事をやりなさい。」と言うのです。でも、多くの人は「好きなことで飯が食えるほど世の中甘くない!」と言いながら「儲かる商品」「儲かるフランチャイズ」「成功するノウハウ」を探しては、「自分に合わないこと」や「自分の能力を活かしていないビジネス」を「我慢しながら」行なうので、結局、幸せにも金持ちにもなれません。

起業する前に一番力を入れて探さなくてはいけないものは「儲かる商品」「儲かるフランチャイズ」「成功するノウハウ」ではなく、「自分の能力や才能、強み、適性」なのです。


原因その2 良い物を作れば売れるという思い込み。
起業志望者のほとんどの方はビジネスにおける売上げの最大要因は商品にあると考えています。これは起業志望者の多くが「何かいい商品ないかなあ?」「いい商材あったら教えてください!「何を売れば儲かるのでしょうか?」と質問することからも分かります。

でも本当に「質の高い商品」「質の良い商品」が売上げの最重要ポイントなのでしょうか。もちろん質の悪い商品であってはいけませんが、「商品の質の良さ」が売上げを作る最大要因なのでしょうか。

結論から言うと「良いものを作りさえすれば我が社は儲かるはずだ」とか「良い商品を扱いさえすれば店の前に行列が出来るはずだ」と考えるのは単なる思い込みです。

何故なら、同じ薬を扱う薬局でも儲けている店と儲けていない店があります。同じ商品を扱う電気店でも儲けている店と儲けていない店があります。同じ生鮮食料品を扱う小売店でも儲けている店と儲けていない店があります。同じ業種に属する工務店でも儲けている会社と儲けていない会社があります。同じ内容を教えるフランチャイズ制の学習塾やパソコン教室でも儲けている教室と儲けていない教室があります。

つまりどんな商品を扱おうとも、必ず儲けている店と儲けていない店が存在するのです。

もし「商品の質の良さ」が売上げを作るなら、研究開発費に多くの資金と優秀な研究員を投資している一流有名メーカーの商品ばかりを扱えば売上げはグングン伸び続けることになります。でも一流メーカーの商品を取り扱っている会社やお店は世の中に沢山あります。それらの会社やお店は全て儲かっているのでしょうか?

デパートや家電量販店では一流メーカー商品を多く扱っていますが、全てのお店が黒字でしょうか。もし「商品の質」が売上げを作るなら、一流講師を揃える予備校はどこも黒字のはずです。「商品の質」が売上げを作るならブランド物を扱うショップはどこも黒字のはずです。

もし、そうであれば法人の6割が赤字申告することは有り得ないはずです。
ちょっと立ち止まって考えてみれば、「いい商品」「売れる商材」「儲かる商品」というのは存在しないことが分かるはずです。良い商品さえ見つかれば起業が上手く行くと考えるのは単なる思い込みでしかありません。「商品」を「上手に売る」から、それは「売れる商品」になるのです。


原因その3 資格に走る。
「資格を取って独立!!」「独立に有利な資格はこれ!」雑誌や書籍でこんなコピーをよく目にします。でも税理士の資格さえ取れば独立開業が成功し、ずっと事業を継続できるでしょうか?行政書士の資格さえ取れば独立開業が成功し、ずっと事業を継続できるでしょうか?中小企業診断士の資格さえ取れば独立開業が成功し、ずっと事業を継続できるでしょうか?

もし、そうなら「赤字の税理士事務所」「資金繰りに困る中小企業診断士」というのは存在せず、皆一生安泰なはずです。でもあなたの周りにいる公認会計士、弁理士 、司法書士、不動産鑑定士、宅地建物取引主任者、土地家屋調査士、建築士、獣医師資格、理容師、調理師、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師、整復師はみんな継続的に利益を計上して事業を10年以上続けているのでしょうか。では、何故、「廃業率が開業率を上回る」のでしょうか。

「良い物を作れば売れるという思い込み」の項で説明したことと同様に、世の中には「資格を取って独立し事業を成功させている人」と「資格を取って独立し事業を失敗させる人」が存在することから、「いい資格」「儲かる資格」というのは存在しないことが分かるはずです。資格は単なる「技能の証明」に過ぎません。


原因その4 戦術依存、テクニック、ノウハウ依存
原因その2「良いものを作れば売れるという思い込み」で説明したように、世の中に「いい商品」「売れる商材」「儲かる商品」というのは存在しません。あなたが経営者ではなく、いつまでも「物やサービスを買う立場の人間」でいるのなら「いい商品だから→お客さんが買う」という思考ままでもOKです。

但し、起業独立を目指すということはあなたは「買う立場の人間」ではなく「売る立場の人間」になります。「売る立場の人間」はビジネスを行なう限り、「お客さんが買う」からその商品は「いい商品」なのです。

ビジネスでは「商品」を「上手に売る」から、それは「売れる商品」「いい商品」になるのです。ここを理解しないと経営者としてビジネスで儲けることは難しくなります。

ビジネスでは「上手に売る」=「経営戦略と経営戦術」になりますが、「戦術で戦略は修正できない」と言われるように、ビジネスでも継続的でまとまった利益を効果的に生み出すには「経営戦略」の方がより重要になります。短期的な利益は運や偶然や戦術でも発生しますが、長期にわたる継続的な利益を発生させるには運や偶然や戦術ではなく「経営戦略」が必要になります。(戦略については後述します。)

巷に溢れる起業本や、マーケティング関連のセミナーでは経営コンサルタントやマーケッター達が「驚異のセールストーク」「売れるチラシ・文章の書き方」「管理会計入門」「優良商材の探し方」「財務分析」「メールを使ったセールス」「会計と税務」「棚卸と在庫管理」「成果報酬制度に基づく給与制度の構築」「電話応対トレーニング」「企画発想法・売れる企画書の書き方」「コーチングセミナー」「決算書の読み方」「マーケティングの基礎」「エクセルを使った原価計算」「パワーポイントを使ったプレゼン」「社会保険作成書類の作成法」「ロジカルシンキング」「危機管理」「対人コミュニケーション」「定性セグメンテーション」「キャッシュフロー計算書の読み方」といったテーマを展開しています。

「売れるセールストーク」「利益を増大させる管理会計」「反応率が上がるマーケティングノウハウ」といったテーマには多くの起業家が興味を持ちます。もちろんこれらも個々には大切な知識なのですが、これらは全て経営の「戦略」ではなく「戦術」です。

これらの書籍やセミナーで学んでも、結局多くの経営者が儲からないのは「戦略」ではなく「戦術=テクニック」に捕らわれているからです。これは「木を見て森を見ず」の状態です。

経営は掛け算です。「商品製造、広告宣伝活動、セールスプロモーション、経理、人事、財務活動」がどんなに正しくても、「ターゲットの選定」が間違っていれば長期的な収益は見込めません。つまり、人間国宝級の技を持つ「匠が作った商品」を、マーケッターの言うように「売れるコピーとチラシの作り方」を駆使して、コンサルタントの言うようにセールスプロモーションをかけて、有能な経理マンと社員採用のプロと財務の専門家を雇ったとしても、経営者に戦略能力が無いために「間違ったターゲットの選定」しかできないと、売上げは立たずにコストばかりがかかってしまい、いつかは倒産する、ということです。こんな実例はビジネス社会には掃いて捨てるほどあります。

つまり1つか2つの個々の戦術が「100点」でも、経営を行なう人間に経営全体を体系的に捉える能力がないと「経営の掛け算の答え」は常に「0(ゼロ)」になるのです。戦国時代の戦においてどんなに優秀な兵がいても、どんなに優れた武器を保有していても、どんなに軍資金があっても、大将が馬鹿で「戦い方の戦略」を知らないと、戦に負けるのと同じです。

「自社が継続的な収益を上げるために効果的な経営戦略」を構築しない限りどんなに「売れるセールストーク」「利益を増大させる管理会計」「反応率が上がるマーケティングノウハウ」といった戦術、テクニック、ノウハウを学んでもそれだけでは短期的な目先の売上げにしかつながらず、継続的な収益をビジネスから生み出すことが出来ないのです。

ビジネスにおいて「戦術=テクニックやノウハウ」がその効果を発揮するのは「経営戦略」が正しく設定されている場合のみです。

ところが多くの起業家は「売れるセールストーク」「利益を増大させる管理会計」「反応率が上がるマーケティングノウハウ」といった戦術、テクニックに眼を奪われてしまうのです。何度も言いますが、「戦略が間違っていたら、戦術では修正できない」のです。

それまで何もマーケティングや広告戦術を行なっていなかった中小零細企業が「売れるセールストーク」「利益を増大させる管理会計」「反応率が上がるマーケティングノウハウ」を行なえば当然一時的に売上げは上がります。「今まで何もしていなかった」のだからこれは当然のことです、

でも、経営コンサルタントやマーケッター達の言葉に踊らされて「戦術=ノウハウやテクニック」を追っても、それは一時的なものです。せいぜい長くて2、3年の効果です。経営では「戦術で戦略はカバーできない」のです。だから、起業後3~5年で淘汰される起業が多くなり、10年間生き残れる企業が少ないのです。


原因その5 「プロにまかせるよ!」と広告宣伝を制作会社や印刷会社に丸投げする
私は20代のころ都内の中堅広告代理店で営業を行なっていました。大手GMSから中堅の旅行会社、老舗の高級料亭を担当していました。その当時クライアント(お客さん)からよく言われた言葉が「デザインや広告のことは良く分からないからプロに任せるよ。」というものです。

 正直に言いますが私は広告代理店に勤務しながら広告、デザイン、PR、販促、コピーライティング、撮影に関しての書籍はただの一冊も読んだことがありません。でもお客さんの目から見ると広告代理店の営業マンや制作会社のデザイナー」やコピーライターは「広告のプロ」なのです。

だから私はプロとしてお客さんにこう言ってアドバイスしていました。
「今時、大量の文字なんかで説明しても誰も読みませんよ。だからモデルを使って撮影した方がいいんです。沖縄で撮影しませんか?商品イメージもピッタリだし!」「広告は何度も繰り返し行なわないと効果が出ません。来月も出稿しましょう。」「その部数では割高なのでもっと折り込みエリアを広げましょう。印刷も最低でも10万部は印刷しないとコスト高ですよ。」

上記はすべて良く考えれば分かりますが、「お客さんの見込み客を増やしたり、問合わせや商品の申し込みを増やすためのアドバイス」ではありません。私の売上げを増やすためのアドバイスです。

本当の話ですが予算500万円かけて問合わせが2件というポスターを作ったこともあります。それでも、ほとんどのお客さんは「デザインや広告のことは良く分からないからプロに任せるよ。」といい続けます。

私は独立後、自分で広告の制作会社を立ち上げて制作ディレクターとしてデザイナーやコピーライター、カメラマンを取りまとめてポスターや折り込みチラシ、新聞広告、カタログ、DM、会社案内、ビデオを作っていました。これも正直に言いますが制作会社のディレクターやデザイナー、コピーライター、カメラマンはキレイな広告宣伝物やイメージの良い作品は作れますが、客を呼べるものはほとんど作れません。

これも当たり前ですがディレクターやデザイナー、コピーライター、カメラマンは経営なんてしたことが無いのです。だから集客に必要なマーケティング知識や人を動かす広告文章の書き方やテクニックを知っている人はほとんどいません。

彼らが理解しているのはマーケティングや効果的な広告宣伝ノウハウではなく、キレイで丁寧で斬新なデザイン・レイアウト・版下(今はデータ)作成の技能です。

彼らはデザイン・レイアウトのプロではあるかもしれませんが、集客・経営のプロではありません。
小さな会社や小さなお店は人件費という固定費を投入しながら営業部隊を組織して見込み客にアプローチすることが出来ません。

通常は固定費ではなく変動費である広告宣伝によって見込み客へアプローチを行い、自分の会社やお店への集客や問合わせ、申し込みを実現します。この延長線上に売上げが生まれることになります。

従って大きな会社以上に、小さな会社やお店にとって広告宣伝は経営の命綱になります。この命綱を経営制限の潤沢な大企業と同様に「デザインや広告のことは良く分からないからプロに任せるよ。」と言って自分の手から離しては絶対に会社やお店の収益力を高めることは出来ません。

小さな会社やお店の広告宣伝は経営者であるあなたが文章を考え、構成を考え、訴求方法を構築すべきです。


原因その6 目先のことしか考えず、長期的視野と計画がない 
多くの起業家は5年計画、10年計画といった計画を持っていません。そして、目先の利益だけを追い続けます。何度も言いますが、中高年からの起業では一年だけ、目先だけ、数年だけ利益が出てもダメなのです。起業して事業を興すということは「継続した利益を生む事業体の構築」に他なりません。最低でも10年計画程度の長期的な視野は持っていないと目先の美味しい話につられて「あっちへフラフラ、こっちへフラフラして」しまいます。

こういった事業の展開をおこなっていると、起業して数年後に「一体、この5年間で自分は何を蓄積してきたのだろうか?」という思いに至る時が必ず来ます。若いうちの起業は行き当たりばったりの遠回りでもそれはリカバーする時間的、体力的な余裕がありますが、中高年では「あっちへフラフラ、こっちへフラフラ」する近視眼的な経営では50代後半、60代といった人生の後半戦に入った時に失敗する確率が高まります。

起業独立や小さな会社やお店の経営を初心者が成功させる3つのポイント

では、起業独立して事業を軌道に乗せ、自分の夢を実現させるためには何を学べばよいのでしょうか。
ビジネスはどんな要素で成功するのか考えて見ましょう。

他者に勝る自分の能力、才能、経験の見極め
起業独立を成功させる要因の一番目は「他人(他社)には無い自分(自社)の強み」を見極めることです。「なーんだ、そんなことか。」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。でも、本当にこれは成功のための重要な要素なのです。

ちょっと次の質問を考えてみてください。
野球業界に長く携わり、自身でも野球選手の経験があり、野球のとても上手い人が「自分はこれから相撲の世界で力士として成功したい。何故なら入門は簡単で、誰でもOKで、身体検査だけだし、師匠が一から稽古をつけてくれるし、力がつけば実力次第でかなり儲かるからね。」と言ったら、
あなたは彼に何とアドバイスしますか?

いかがでしょうか?おそらく「野球の世界で仕事を続けた方が良いのではないのですか。」とか「せっかく野球の才能と経験があるのだからそれを活かした方がいいよ。」「もう野球選手としては活躍できないかもしれないけど、その経験を後輩に教えてあげたり、伝えてあげたり、コーチとして取り組んだ方が成功する確率が高いよ。」「どうしても相撲の世界に入りたいのなら、今までの経験を活かして、モチベーションの高め方とか、目標の設定の仕方とか、トレーニングの方法について力士の人にコーチングしたり、相談にのる方が上手く行くのではないかな。」とアドバイスするのではないでしょうか。

彼がこれから相撲の世界で力士としての道に進んでも、失敗するのは明らかだからです。もちろん可能性は0ではありませんが、常識的な社会経験を積んできたあなたなら彼に「相撲の世界では力士として成功する確率は低いよ。」とアドバイスするはずです。

でも、起業する時に多くの人は
「経験も能力も自分には無いけど新しい分野で起業しようと思う。何故なら簡単で、誰でもOKで、検査もないし、本部が一から指導してくれるし、力がつけば実力次第でかなり儲かるから。」と言って起業するのです。

具体的には「クリエイティブな制作の才能があるのに、マネジメントの必要な起業」を試みたり、「建築業界での知識と経験が豊富で法人営業が数珠なのに、退職金でコンビニのフランチャイズに加盟して一般客相手の接客で成功しよう」としたり、「運動の知識と経験が豊富なのに、それを活かさずに資金のかかる事業を計画」したり、「教えることが上手なのに、身体を使う仕事」をしたり、「マネジメントが得意なのに、接客の仕事」を選んだり、「ソフトの企画の能力があるのに、物販に携さわるビジネスで起業」したり、「交渉や折衝が得意なのに、物作りの仕事」に取り組もうとする人が多いのです。
つまり、「野球が上手で経験も豊富なのに、わざわざ違うことで起業する人」がとても多いのです。

傍から見ていると「この人には○○な才能と能力があるなあ。」「この人は△△の業界での優れた経験がある。」と思っていても、本人は全く自覚していないことが多いのです。そして「あなたには○○な才能と能力があるよ。」とか「あなたは△△で***な仕事をするときっと上手くいくよ。」教えてあげると、大抵「自分の○○なんて大したことないよ。」とか「△△の経験なんて役に立たないよ。」と言いながら、自分の実力では他者(社)に勝てないような分野へ参入しようとするのです。これでは野球の能力と経験が豊富にあるのにわざわざ力士になろうとする人と同じです。どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?

それは自分の人生の棚卸をしていないからです。他者に勝る自分の能力や才能や経験を客観的に把握していないから、こういったことが起こります。

「自分の内面」を探らない限り自分の能力や才能や他社に勝る経験は見つからないのに、ほとんどの人が「初心者でも簡単に出来る」とか「未経験でもOK」「楽して儲かる」といった「自分の外の世界」を探してしまうのです。その結果、接客能力が人よりも劣っているのに、「飲食店でもやるか・・・。」、製造一筋できたのに「早期退職金でコンビニをやろう・・・。」、営業経験もないのに「法人相手の事業をやってみよう・・・。」といったように起業を考えます。

もちろん、それで成功する確率も0ではありませんが、先ほどの質問を考えてみてください。
野球の経験があり、野球の上手い人が「相撲の世界に入って成功したい」と言ったらあなたは彼に何と言ってアドバイスしますか?

だから、あなた自身が起業して成功の確率を高めようと思ったら最初に行なうのは簡単、楽に、すぐに、手軽に、誰でも出来るビジネスを探すことではなく、他者に勝る自分の能力や才能や他者に長じた経験を探すことなのです。

この見極めが出来たならば、その次に、その能力や才能や経験をお金に買える=ビジネスとして成立させることを考えるのです。つまり、ホームページにも書きましたが、もしあなたが「パンが好き」「パン作りが得意」で、これから起業、独立、副業を行ないたいと考えている場合には、パン作りの先生として教室運営もできるし、パンに関する調査会社を経営することも出来ますし、パン屋さんに経営指導するコンサルタントにもなれます。パン作りのマニュアルを販売する情報起業家にもなれます。パン屋さん専門のデザイン会社、パンの世界事情を日本に広める会社、パン屋さんに特化した広告制作会社、パン好きな会員が集まる組織の維持運営、パンに関する講演会の企画運営、出張指導、出張パン作り、全国のパン屋さんの地図を作成する会社、美味しいパン屋さんを巡るツアー専門の旅行会社、パン屋さん向けの情報誌作成会社、パン屋さんのデリバリー請負をするアウトソーシング会社、パンのサイドメニューを考案する会社、パンを使った造形アーチスト、パン屋さんの店頭実演販売会社、移動式パン屋、パンと身体の関係を研究する栄養士、創作パン料理家、パン屋向けのBGMを作曲するアーチスト、パン屋さんへ出資する投資家、パン屋さんにスタッフを派遣する人材会社、新商品の開発会社、パンに特化したメルマガ発行者、パン評論家、パン料理を美味しく美しく撮影できるカメラマン、パンの試食調査スタッフ派遣会社、パンメーカーの社外モニターの組織化、パン屋職人のヘッドハンティング会社、パン屋さんの社員教育会社・・・・・等で起業すると能力や才能や経験をお金に変えることが出来るわけです。

「建設会社に長年勤務しているが、自分の経験なんか何の役にも立たないような気がします。開業資金もあまりありません。」という相談を受けたこともありますが、彼の経験や知識を活かして起業の成功確率を高めようと考えるなら、家を建てようとする人の相談にのる、時給制で電話相談を受ける、欠陥住宅を避けるためのアドバイスをする、建設業界への就職支援をする、建築費を1割削減するためのノウハウを販売する、アパートオーナーに代わって入居者の募集を歩合で請け負う、不動産業者に入居の募集広告のアドバイスする、建築素人には分からない施工進行のチェックを請け負う、住宅のチェックポイントを解説する見学会ツアーを開催する、建設業界の裏話を情報商品にする、建設業界情報のメルマガを発行する、初めてのマンション購入者向けセミナーを行なう、業界誌に寄稿する、業界紙の広告を取る、今の会社の業務をアウトソーシングで受注する、といったビジネスなら開業資金数十万円で明日からでも起業できます。しかも、今までの経験と知識と人脈は無駄にはなりません。 

 このように自分の能力や才能、経験値の高いものが何かが明確に分かっていれば、それをお金に変える=ビジネスに変える方法論なんて無限にあるのです。「まとまった資金を投入しないと成功できない。」「事務所が無いと成功できない。」と考えている人がいますが、それは間違いです。

私自身は資本金が1000万円であったのに事業に失敗しました。フランチャイズに加盟して店舗をオープンさせましたが失敗しました。東京23区内に事務所を構えましたが失敗しました。でも、人口が1万人にも満たない小さな地方都市で開業資金約30万円で、自分の好きなことで始めた事業は起業後一年で1億を実現しました。だから、あなたが起業を成功させようと思うなら「資金の多い少ない」「フランチャイズに加盟しての本部からの指導の有無」「事務所の有無」は成功とは何の関係もありません、と断言できます。

小さな会社やお店の経営を初心者が成功させる要因の1つ目は他者に勝る自分の能力、才能、経験の見極めること。その後、その才能をお金に変える方法論を見つけること、なのです。

経営戦略の理解
経営で「最大のアウトプット(結果)」を実現するためには「経営戦略」が必要です。ビジネスでは短期的な利益は運や偶然でも発生しますが、長期にわたる継続的な利益を発生させるには運や偶然ではなく経営上の「戦略」が必要になります。

戦略というとつかみ所がないような感じがする方もいらっしゃるかもしれませんが、次のことを考えてみてください。
私が受ける起業志望者の方からの質問で次のようなものがあります。「どんな商品を扱えば儲かるでしょうか?」「花屋を始めたいのですが大丈夫でしょうか?」「飲食店を始めたいのですが成功するでしょうか?」と。

ここで大切なことを言います。花屋をやるから儲かるのではありません。輸入雑貨ショップをやるから儲かるのではありません。レストランをやるので儲かるのではありません。ダイエット食品を扱うので儲かるのではありません。インターネットショップをやるから儲かるのではありません。花屋にも儲かっているお店と、儲かっていないお店があります。輸入雑貨ショップにも儲かっているお店と、儲かっていないお店があります。レストランにも儲かっているお店と、儲かっていないお店があります。ダイエット食品を扱っていても儲かっている会社と、儲かっていない会社があります。インターネットショップにも儲かっているショップと、儲かっていないショップがあります。あなたがどの商品、どのサービスを選んでビジネスを行なおうが、その業種では必ず「儲かっているお店(会社)」と「儲かっていないお店(会社)」があります。

だから、何を扱うか、何をするかは起業の成功にはあまり関係ない、ということです。

花屋を「上手に経営する」から、結果として儲かるだけです。輸入雑貨ショップを「上手に経営する」から、結果として儲かるだけです。レストランもダイエット食品も、インターネットショップも上手に経営するから儲かるのです。

つまり、「何を」ではなく、「どう運営するか」が重要なのです。このどうするかに相当する部分が経営では「経営戦略」になります。

そのため「起業したいのですが何をしたら良いでしょうか?」という質問に対する答えは「あなたの能力のあることをやるのが良い。」ということになり、「但し、どう運営するか(経営戦略)については良く考える必要がある。」ということになります。

では、もう少し具体的に経営戦略について説明しましょう。ほとんどの経営者は儲けようと思ってはいますが、本書の冒頭で解説したとおり大半の会社は儲けを継続的に出せずに、起業家のほとんどは生き残れません。ビジネスでは「儲かる」というのは「結果」です。「結果」には「原因」があるはずです。利益を出すための「原因」とは何でしょう。

これについて考えるためにはマーケティング関連の本に必ず紹介される「20:80の法則」を理解する必要があります。
いわゆる「パレートの法則」です。

「パレートの法則」をご存知でない方のために簡単にご説明すると「パレートの法則(20:80の法則)」とは「会社の売上げの80%を、上位20%の社員が売り上げている。」とか「上得意客の20%がお店の売上げの80%をもたらす。」「本当に重要な20%の事柄に集中すれば、結果の80%が手に入る。」といった法則です。

これを会社が儲かるか儲からないかという現象に当てはめて考えた時には下記のようになります。ある業界に企業が100社あったとして、業界全体の市場規模を金額に換算した場合に100万円だとしましょう。ここにパレートの法則を当てはめると下図のようになります。

市場規模100万円の市場に100社の企業が存在した場合、上位20社の企業が売上げの80%=80万円を手に入れます。さらにこの80万円を細かく見ると、この80万円のうちの80%に相当する64万円を上位20社の中でさらに上位にランクされる20%=4社で手に入れていることになります。

上図の一番右を見ると、上位4社で市場規模の64パーセントにあたる64万円を押さえ、残りの36パーセントにあたる36万円を96社で競争して奪い合っていることになります。96社で36万円を分け合っているのです。これでは競争が激しいため忙しくなりますが、1社当たり3,750円しか手に入らないことになります。これではほとんどの企業が儲かるはずがありません。

つまり理論的にはあるマーケットでは、上位4社以外の企業では理論的には「ほとんど儲からない」ということです。

一般的には市場規模が大きいほど儲かりそうに思えます。そのため起業セミナーに参加したり、起業関連書籍を読むと「大きな市場を狙え!」と言われます。それを真に受けてほとんどの起業家は大きなマーケットへ参入します。大きな需要のある商材を扱おうとしたり、大きなマーケットをターゲットにしたビジネスを展開しようとしたりします。


また、大手企業が運営するフランチャイズの説明会に参加すると「大きな市場ですから将来性があります。」と説明を受け、その気になります。でも、上述したパレートの法則からも分かるように、自社が狙うマーケットで上位4社以外はほとんど利益は出ません。「働けど働けど我が暮し楽にならず・・。」状態です。

これが大半の会社が儲けを継続的に出せない大きな原因の一つです。だから、独立後の経営者を追いかけたレポートでは「独立後は会社員時代より長時間労働になるが、収入は減る傾向がある。」と報告されているのです。

あなたは一日中忙しく身を粉にして働くために起業するのではないと思います。逆に、今より自由な時間と多くの収入と充実感を得るために起業するのだと思います。でも、独立した人の多くは「働けど働けど我が暮し楽にならず・・。」状態にいるのが現実なのです。

「俺は大きな組織を創り上げる。」「会社を上場させる。」ということを求める場合には別ですが、中高年が「時間的な自由」と「経済的な豊かさ」を求めて起業する場合には「大きな市場を狙う」より、「自社(自分)の能力で勝てるマーケット=上位4社になれるマーケットを探す」ことの方が理にかなっていることになります。
(だから、小さく起業してちゃんと儲けようと思うなら、自分の能力や才能を理解することが必要なのです。)

こういった思考で「ビジネスという戦場」で自軍(自社)の規模、資源を使って効果的にライバル(競合)に勝ち、戦利品(利益)を手に入れ、領土(シェア)を広げることが出来るように、勝てる戦い方(経営)を構築したり、対戦相手との力関係を見極めて戦(経営)の本質を見抜くことが大将(経営者)の仕事=「経営戦略」なのです。


そのため「小さく起業」して「ちゃんと儲けよう」と思うなら、起業セミナーや起業本に書かれているような「大企業向けの一般論に則った経営戦略」ではいつまでも儲けることはできません。成功しよう、儲けようと思うなら「小さな企業」が「大きな企業」に勝てる経営戦略を頭を使って考え、視点を変えて考える必要があります。小さな会社(小さな起業)で成功するにはノウハウやテクニック、資格、商品よりも、こういった
「戦略」が重要になるのです。


戦術としての広告宣伝
小さな会社や小さなお店にとって効果的な経営戦略が構築できた後に行なうのは「小さな会社やお店にとって有効な戦術」の実行です。これは具体的には見込み客の集客や、見込み客からの問合わせ、申し込みを増やすための広告宣伝になります。

大きな会社では経営資源(具体的には資金)が豊富なために広告宣伝に際しては「大量配布」と「繰り返し」という方針が基本です。しかし、経営資源の限られている小さな会社や小さなお店の広告宣伝は「少量・一回」が原則です。つまり、少ない予算で、一回で効果的な広告を行なうということです。

では、まず大きな会社の広告宣伝とはどんなものになるのか考えて見ましょう。週末にあなたの地区の新聞には大量の折り込みチラシが入っているはずですが、その中に大手量販家電店や大手ホームセンター、大手スーパー、大手自動車メーカーのチラシはありませんか?それらのチラシの特徴は一言で言うと「多くの商品と価格の羅列」です。

こういうタイプの広告物はデザイン・レイアウトを得意とするデザイナーやコピーライター、カメラマンの仕事です。広告制作会社、広告代理店、印刷会社が最も喜ぶ広告物になります。何故なら、高く、大量に、何も考えずに簡単に、キレイに作れるからです。

ということは小さな会社や小さなお店の経営者であるあなたは絶対にこのような広告宣伝物を作ってはいけないということになります。

小さな会社や小さなお店がこのような広告宣伝物を作り始めると資金が減り続ける底なし沼にはまったことになります。年間の広告アカウント(広告予算)数億円を代理店の営業として扱い、制作会社の経営を行なっていた私が言うのだから間違いありません。

私自身は代理店営業、制作会社経営の後にはアイデア商品販売、パソコン教室経営等を行なうことになり、自分で広告を出稿する側になりました。ここまで述べたように私は広告制作者が経営の素人であることは分かっていましたので、広告物の制作に当たっては自分で構成を考えて、原稿を書き、時には自分で撮影して広告原稿を作りました。

しかし・・・・・実は私自身が構成を考えて、原稿を書き、時には自分で撮影して広告原稿を作成してもなかなか集客は出来ませんでした。

その後、私自身があるきっかけからマーケティングや社会心理学を学ぶことになり、そのノウハウを広告に利用するようになってから反応率がとても良くなったのです。今では新聞に折り込まれているチラシや新聞広告を見ると大体その会社が儲かっているかどうか私には分かります。

広告が上手な小さな会社やお店簡単な具体例を一つあげましょう。
人間は快楽を求め、苦痛を避ける生き物です。そして快楽を求めて行なう行動より、苦痛から逃れるための行動の方がパワーが強いと言われています。そのためマーケティングでは「意図的に見込み客に恐怖を与え、それに対する救済措置を提示する。」というフィア・アピールと呼ばれるセールス手法がよく使われています。

生命保険会社のCMで「一家の大黒柱であるあなたがガンになったら家族は路頭に迷ってしまいます。備えあれば憂いなし。今すぐ資料請求を!」というのは明らかにフィア・アピールです。

一時的に不安、恐怖を抱く状態を作り出し、その不安や恐怖から逃れるための救済措置を提示しているのです。

不安な状況下では親和要求が発ししやすく、そこで救いの手を差し伸べると、「地獄に仏」状態となり、見込み客を意図する方向へ誘導することが比較的容易になります。
(フィア・アピールは使い方を間違えると、悪徳商法や詐欺につながります。絶対に社会規範や人間倫理に反する使い方はしないで下さい。)

フィア・アピールとビジネスを関連付けて話をすると、「人を不安にさせて商売するなんで邪道だ。」という人がいます。でも、これは良い悪いの議論ではなく人間心理と事実についての話です。

意識する、しないに関わらず、セールスの現場では「今どき英語も話せないようでは、リストラ候補ですよ。」とか「パソコンなんか使えて当たり前の時代ですよ。未だに使えないのですか。」「他のライバル企業はとっくの昔に導入済みですよ。早くしないと負けますよ。」という会話が日常的に使われており、こういったセールストークに続いて英会話教材の申し込みやパソコンの導入が薦められます。これもフィア・アピールです。フィア・アピールを知っていて意図的に使っているのか、経験的に無意識に使っているのかの違いだけです。

つまり、小さな会社やお店が限られたコストで効果的な広告宣伝を行なうには、人間の心を動かすことがポイントです。

心理学を広告宣伝に応用するとその効果が現れやすいのです。私自身は社会心理学を学んで、それを広告に応用するようになってからほとんどの広告出稿でコストの3~4倍のリターン利益を実現しています。

一般的に企業の収益性を悪化させる要因は固定費(人件費と店舗代等)と、コストに見合ったリターンを得ることの出来ない変動費=広告宣伝費だと言われます。従って、経営資源の乏しい者が起業して儲けを出そうと思うなら、小さく起業することが基本となり、さらにコスト以上のリターンをもたらす広告宣伝戦術を実施することになります。

小さな会社やお店の経営を初心者が成功させる要因の3つ目は小さな会社やお店が効果的に集客するための広告戦術を理解すること、になります。

起業独立志望者や小さな会社やお店の経営を初心者が成功させる3つのポイント

前段までに述べたように「起業独立志望者や小さな会社やお店の経営を初心者が成功させる3つのポイント」をまとめると以下の3つになります。

①他者に勝る自分の能力、才能、経験の見極めること。その後、その才能をお金に変える方法論を見つけること。
②小さな会社やお店が効果的に儲けることのできる経営戦略を構築すること。
③小さな会社やお店が効果的に集客するための広告戦術を理解すること。

今現在の時点で人生やビジネスがなかなか自分の思い通りにならず、失敗の渦中にいる起業家や経営者に上記の3つについて説明すると「世の中はそんなに理屈通りにはいかない。」と言います。

確かに世の中には理屈に合わないこともあります。但し、それは10回に2、3回のことです。ほとんどの場合は理屈に合ったことをやらないから上手く行かないことが多いのです。やはり理屈や道理に合わないことは長くは続かないし、再現性がないのです。

多くの場合、手に入れたい夢や欲しい目標を実現できない人は己を知らずに、道理に合わない事を、思いつきで実効します。だから結果として失敗するのです。種が間違っているので、実がならないのです。

逆に言うと、自分を知り(自分の能力や才能、経験を理解し)、道理に沿ったこと(効果的な戦略と戦術)を計画的に行なえば、成功する確率は飛躍的に高まる、ということになります。

当たり前のことですが正しく種を植えるから、欲しい実が手に入るのです。

たったこれだけのことを起業する100人のうちの96人は出来ないのです。たったこれだけのことをやらないのです。

だから、あなたがたったこれだけのことを理解して、実行できれば100人中の4人の成功する起業家になる確率が飛躍的に高まるのです。

どうか、これから起業独立をお考えの方や小さな会社やお店の経営に関わっているあなたは安易な儲け話に飛びつかずに、まず「自分を深く見つめて、自分の能力や才能、経験、成功パターンを理解」して、「好きなことや自分の能力を活かし」て、小さな会社やお店に適した「戦略」を構築し、効果的な「戦術」を実行してください。


起業独立や小さな会社やお店の経営に役立つセミナー動画

下記は起業独立や小さな会社やお店の経営に役立つセミナー動画です。
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コノ商売はイケる!?差別化と顧客ニーズを考えよう

 
今日はそもそもそこにニーズはあるのか?というお話。

以前、講演先で
「汗かきの人専用のグッズを販売しています」
「ペットの毛で人形を作っています」
と言われて
「スゲー差別化だ・・・」
と驚いたことがあります。

しかも、結構売れていると聞き
「へえ~、そこにニーズがあるんだ!」
ビックリしました。


メルマガやブログでもよく書いていますが
弱者の基本戦略は“差別化”であります。
上記の方は客層で差別化、商品で差別化していますね。


そして、“ニーズ”があることが分かっている。
だから、商売になっています。

商売では差別化と顧客ニーズを考えよう

ニーズが無いところで差別化しても商売としては意味がないし、
ニーズがあっても差別化できていないと選ばれないですもんね。

前述の方々はこの2点をよく理解していますが、
たまに次のような方がいます。

「差別化ポイントは○○です。
コレ、私の感覚では絶対イケると思います。」


差別化


うん、カンカクは大事。
でも、イク前に
カクニンした方がいい。
“ニーズ”があるかどうか。

たとえば、私は「講演家養成塾」を開いてはどうかという話を頂いたので、実験してみました。こちらはその時に作ったブログ。
  

これで20~30件の記事を投稿してみて
アクセス数を調べればニーズがあるのか、どうかだいたい分かります。
つまり、今の時代はほぼ無料・タダでニーズの調査はできる、ということ。

私はたまにフェイスブック広告も出稿してニーズの調査をしていますが、こちらもコストは数千円です。つまり、今の時代はほぼ数千円あれば簡単なニーズの調査はできる、ということ。


独立、新規事業、副業なんであれ
「絶対イケる!」
という感覚は大事なのだけれど、ほんのちょっと立ち止まって、SNSを活用して、そもそも商売として成立するだけの“ニーズ”があるかを調べることをオススメします。

今日は顧客ニーズはあるのか?というお話でした。


 _/_/【ご案内】_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

 ■独立起業に失敗して後悔しないための
 『独立起業 知っておくべき基本の”キ”セミナー』
 6月24日(土曜) 午後12時30分~
 http://sakaitoshio.blog.jp/archives/49975226.html

 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 


起業独立や小さな会社やお店の経営に役立つセミナー動画

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顧客の行動心理を考えたブログ、フェイスブック、YouTubeの効果的な使い方
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$商売心理学で売上UP!集客と広告と販促にスグ役立つブログ/経営革新塾・創業塾・女性創業塾、企業研修、店舗勉強会の講演講師も好評


$商売心理学で売上UP!集客と広告と販促にスグ役立つブログ/経営革新塾・創業塾・女性創業塾、企業研修、店舗勉強会の講演講師も好評こんばんは、酒井とし夫です。



先日、読者登録頂いた方から

「ランチェスター戦略ってどこかで聞いたことがあります!
それって何ですか?」


というメッセージを頂きました。(左サイドバーに書いてあるものね。)

ランチェスター戦略とは元々、「戦争において兵力に劣る弱者が、兵力に優れた強者に勝つための条件と法則」をまとめた戦略概念です。


その概念を経営に応用したものがランチェスター経営戦略になります。


1970年代に松下幸之助氏がいちはやく導入して企業を率いその後、キャノン、ブリヂストン、花王、イトーヨーカドーなどの多数の企業も導入したことで有名です。


近年ではソフトバンクの創業者である孫正義氏やドトール・コーヒーの鳥羽博道氏、H.I.Sの澤田秀雄氏が創業間もない時期に、まだ会社が小さかった頃にランチェスター戦略を経営に応用して成長したことは有名ですね。


大手企業には人・モノ・金・情報といった経営資源が豊富にありますが、小さな会社やお店ではこれらの経営資源は限られています。

そのため、本来、大手企業と中小企業では実行すべき経営戦略が異なります。


実は私も独立後に10年以上にわたり数々の失敗を経験してきましたが、その後、ランチェスター戦略と出会い、今でもこのランチェスター経営戦略を学び続けています。


ターゲットを絞るとか、戦術量を投入するとか、徹底的に大手とは差別化するといった考え方は全て、そこから学んだことです。



中小企業の経営者って経営の指針というか拠り所が無いと

「ウチの会社はこのままでいいのかな・・」
「オレのやっていることは正しいのだろうか・・」


って不安になりますよね。


そういう壁にぶち当たった時は戦術(テクニックやノウハウ)だけでは事態は好転しないので、経営戦略の理解と実行が必要になっている時です。

戦術だけでは、いつまでたっても戦略的な競合に勝つことはできないですから。


【関連記事】
竹田陽一先生より着信有り

ビックリマークブログのど素人だった私が数ヶ月でアメブロでコンスタントに売上を上げるようになった理由とは?

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『小さな会社やお店の売上げを伸ばすための9つの経営戦略』DVD感想について
先生のDVD購入は3回目となります。今回もメルマガでの広告宣伝心理術によって戦略通りの購買行動に至りました。
ランチェスターの竹田先生もおっしゃるとおり、戦術だけに時間を追われ、戦略がないために勢いや時代の流れに任せてビジネスをしていく事の無為性がよく理解出来ました。
今回9つの経営戦略を紹介していただき、今までのどこにどう手をつけてよいのか分からないという悩みが解消され、自分に合った戦略について深く考え、実行する事が近道になると確信しました。思いついた事を手あたり次第やることも経験値が高まることでよいとは思いますが、長年の経営者の先輩が経験と理論をもって実証された教材にめぐりあうことができ感謝しています。」


石川県のYさん、びっしりと感想を書いて頂きありがと~!
元気モリモリ!!

PS.
『小さな会社やお店の売上げを伸ばすための9つの経営戦略』DVD

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