講演依頼講師 酒井とし夫の講演会ブログ

講演依頼講師として講演会で圧倒的な実績の酒井とし夫の講演実績や講演会の感想を紹介したブログです。講演会講師・酒井とし夫は雑誌プレジデントやフジTVでも紹介されている人気講師です。

タグ:震え

映画キングスマンを観て
「コリン・ファースっていいねえ・・・」
と思っていた。


そのコリン・ファースがキングスマンの4年前に主演を務め、
第83回アカデミー賞作品賞を受賞したのが下記の映画。

「英国王のスピーチ」
(監督:トム・フーパー 主演:コリン・ファース)


この映画も前から気にはなっていたけれど
映画館で観るタイミングを逃していました。


しかし、この「英国王のスピーチ」が
アマゾンプライムで視聴できることを知り
先週の日曜日に観てました。


この映画のあらすじは・・・
(もう公開から7年経っているので簡単な
あらすじを下記に書くよ。これから観る予定の人は
下記数行は読み飛ばしてネ)


この映画はエリザベス女王の父であり、
国民から慕われたイギリス国王ジョージ6世が主人公。


ジョージ6世は幼い頃から人前での話しが苦手。
そんな国王がスピーチ矯正の専門家・ライオネルとともに
スピーチのレッスンに取り組む。


そして、ついにヒトラーの率いるナチスドイツとの開戦直前に
不安に揺れる英国国民の心を鼓舞する
見事なスピーチを成し遂げるまでの物語。


驚いたのがスピーチ矯正の専門家・ライオネルの指導法の数々が
手前味噌だけど下記のセミナー動画で私が話している内容と
8割がた同じ指導法だった。


▼アガリ症は自然には治らない!時間が経つほどひどくなります
 http://www.middleage.jp/dokidoki/ 

▼小さな声やかつぜつの悪さは生まれつきだとあきらめていませんか?
 http://www.middleage.jp/voice/ 



ちなみにアガリ症や人前での話しに緊張する人の特徴は下記。

・身体が硬い
・顔の筋肉が硬い
・人前で話すときに身体に力が入る(特に肩、首、喉、顔)
・舌の付け根が硬い
・呼吸が浅い
・性格が真面目
・几帳面で完ぺき主義志向なのでプレッシャーを感じやすい
・軸が自分に向かいがち(たとえば「皆が自分を見ている」という意識)
・周りの評価に比べて自己評価が低い


ただし、私自身の経験と今までの指導の経験上、
こういった人たちは真面目で几帳面なので
話そうとしている内容=コンテンツ自体は
かなり優れたものであることが多いです。


だから、成功体験を積んで
「自分の話でこれほど皆が喜んでくれるのだ!」
と認識できれば自己評価が上がり
アガリ症や緊張は大きく改善します。
(単に場数を増やしてもそれが失敗体験だとダメです。)


「英国王のスピーチ」のラストシーンでも
国民の喝采を目の当たりにした
ジョージ6世の顔がアップになりますが、このときに
「自分のスピーチによって
 国民がこれほど喜んで
 勇気と希望を手に入れることができるのだ」
と自分の使命を実感した瞬間だと思います。


このことを体験することができれば
後は「場数」になります。


ジョージ6世と比べるわけではありませんが
私自身もそうでした。

「私が話すことで
 喜んでくれる人が
 こんなに大勢いるのだ」
と実感した瞬間からアガリ症や緊張といったもので
悩むことは無くなりました。


今となってはなんでそんなことに
何十年も悩んでいたのだろう?
と自分でも不思議に思うことがあります。

だから、ジョージ6世や以前の私のように
アガリ症や緊張症、話べたで悩んでいる人がいたら
「どうせ、これは生まれつきだから治らない」
などとあきらめないで欲しいと思います。


あなたの話は
多くの人の元気と希望の種になりえるのです・・・。

大塚商会月刊誌

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あがり緊張症や震え、赤面の解消体験法

人前での話やスピーチのあがりや緊張、震え、赤面で悩む人は概して真面目です

真面目ゆえによく反省します。自分の至らない点を発見するのが上手です。これは性格なので放っておいても無意識に反省します。

でも、次からは意識的に良かった点を探して、自分で自分を褒めてあげることがアガリ症や緊張症の改善につながります。

たとえば披露宴など人前でスピーチをすることがあったとします。
その時に名前を呼ばれてマイクに向かう時に案外落ち着いていた自分に気が付いたことや、足取りがしっかりしていたこと、マイクを握る手がリラックスしていた感触、大地を感じながら足元がしっかりしていた感覚、第一声がはっきりと口からでた瞬間、参加者の顔を見ることができたこと、うなずく人がいたこと、視線を動かして話が出来たこと、ウケたシーン、場内の雰囲気を和らげる笑い声、うなずく人が多かった話題を話している自分、拍手の音、みんなが真剣な表情で自分の話しに聞き入っている光景、万雷の拍手等「良く出来た部分」や「良かったこと」を何度も見返し、思い返します。

人前での話やスピーチのあがりや緊張、震え、赤面で悩む人ような、真面目な人は放っておいても反省はしますので、反省「1」に対して、良かったことを思い返すことを「10」の割合で意識的に見つけることをお薦めします。反省の10倍良かった点を意識的に思い出すのです。

そして、自分で自分にこう言葉をかけます。
「よくやった。俺は(私は)偉い。」

実際、あなたは偉いのです。
どんな事情であれ、あなたは人前に出て話をするという立場の人間であり、準備をして、練習をして、自分をコントロールしようと試み、多くの人の視線の中でプレッシャーをはねのけながら「話をした」のです。

あなたのように人前で話をする機会がなく人生を過ごす人の方が多いのです。
あなたはどんな理由があれ、人前で話すという一大事を成し遂げたのです。
逃げずに乗り越えたのです。

これは誰が何と言おうとも「偉い」ことなのです。

だから、成功したシーンを思い浮かべて、自分を褒めてあげましょう。
これが「成功体験の積み重ね」となります。この積み重ねこそがあがり緊張症や震え、赤面の解消に大いに役立つのです。

緊張やアガリ自体は放っておいても治りません。むしろ年月が経つほどその度合いはひどくなります。緊張とアガリの改善克服には一日でも早めに取り組むことが大切です。

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プレゼンやスピーチでの人前緊張や震え改善のコツ

私は20代の頃、広告制作会社を運営していました。その時、プレゼンが大の苦手でした。緊張してしまうからです。そのためコンペプレゼンでの勝率はあまり良くありませんでした。

でも、ある時からプレゼンに連勝するようになったきかっけがあります。それは考え方を「緊張しないように話そう」ではなく「熱く語ろう」と変えた時からです。


それまでの私はプレゼンでクライアント(お客さん)に緊張を悟られまいとしていました。緊張感を隠すためにプレゼンの前に何度も何度も何度も繰り返し繰り返し一字一句を暗誦するように練習しました。その結果、時にはプレゼンに勝ち、大きな仕事を獲得することもあったのですが、緊張感からボロボロになることもありました。


あるプレゼンの時に私はなぜか熱くなってしまい、時間も考えずに熱心に自分の考えをクライアントに語り続けたことがあります。プレゼン終了後、それまでのプレゼンの満足度とは比べ物にならないくらいに自分自身の中で充実感と達成感がありました。もちろんプレゼン中は自分が緊張していることすら忘れていました。

その日、事務所に帰る電車の中で
「プレゼンやスピーチでの人前緊張や震え改善のコツはこれだ!!」
という確信が生まれました。


それ以降、プレゼンでは「上手く話そう」とはせずに、「熱く語る」ことを心掛けました。自分で考えた企画を「上手く話す」のではなく、自分の信じることを「熱く語る」のです。

熱く語っていると次第に緊張感などどこかへ行ってしまい、熱弁をふるっている自分が居るだけになります。一種の没頭状態です。自分を飾らずにありのままストレートに出している、あるいは自分に酔っているという表現の方があっているかもしれません。

スマートではなく、泥臭いのですが、キレイに格好良く、上手にまとめる、のではなく、自分を飾らずに、単に思いを熱く語るという姿勢です。その後、クライアントにも私の熱意が伝わるようになったせいかコンペ形式のプレゼンテーションでは連戦連勝で勝ち続けました。


また、披露宴のスピーチもよく頼まれていたのですが、やはりいつも緊張してドキドキしていましたが、こちらも「上手く、格好良く話す」のではなく、新郎新婦の幸せを心から願う、その気持ちを正直に言葉に乗せて「熱く語る」ようにしてから上手く行くようになりました。



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人前で話すと緊張から早口になる人へ

人前で話をすると緊張感から話のペースが早くなる人がいます。そのような人は無理にゆっくり話そうとするとペースが乱れて上手く話をすることができなくなります。
人前で話すことに慣れるまでは口調が早い人はその早さをあまり気にする必要はありません。

早口で話すことに関するいくつかの実験があります。
パックウッドという心理学者は患者の心の病気を治すのに成功しているカウンセラーにはどういう特徴があるのかを調べてみました。

一般に考えられるのは、「人柄が温かい」カウンセラーのほうが患者の気持ちを癒せるように思いますが、実験結果、成功しているカウンセラーというのはたいていの場合、「早口」だったのだそうです。

また、ミラーという心理学者は、お店の買い物客にラジオ番組を聞かせるという実験をしました。その時にはラジオの話し手が「速く話す」番組と、「遅く話す」番組を聞かせ、お客さんがどのような反応をするかを調べる実験だったのですが、買い物客たちが心を動かされて購入するようになるのは早口でしゃべっている番組を聴いた時だったそうです。

だから、あなたが緊張感のあまり早口になったからといって気にする必要はありません。むしろ、「説得力が出る!」といった程度に考えておいた方がよいです。慣れてくると抑揚やスピード、間の取り方をコントロールできるようになりますので、あまり早口は気にする必要はありません。

ただし、緊張やアガリ自体は放っておいても治りません。むしろ年月が経つほどその度合いはひどくなります。緊張とアガリの改善克服には一日でも早めに取り組むことが大切です。

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人前で話す時に緊張して不安になる人へ!怖い顔をした人は怖くない

人前で話していて、ふと視線を上げると参加者の中に「怖い顔」でこちらをにらんでいる人です。人前で話をすることに不安を感じる人や緊張症、アガリ症の人は、この「怖い顔」をしている人を眼にしただけで心臓の鼓動が早くなります。

「何か怒っているのだろうか?」「自分の話がつまらないのだろうか?」などと余計な心配が頭をよぎります。

でも、安心してください。ほとんどの場合、「怖い顔」でこちらをにらんでいる人は単に「真剣に聞いている」だけです。

実は私自身があるセミナーに聴講生として参加をしていた時に、その時の講師の方が講演中に近くに来てこう言ったのです。
「ずいぶんと怖い顔をされていますが、どうかされましたか?」

私はその講師の方の話す内容がとても良かったので一言も聞き逃すまいと「真剣に聞いていた」のですが、おそらく壇上の講師の方からは「ずいぶん怖い顔をしてこちらをにらんでいる奴がいるなあ。」と思ったのでしょう。

私自身も講師として壇上に立つようになってから分かりましたが、怖い顔をしてこちらをにらんでいる参加者の方ほど、講演後に名刺交換に来てくださいます。そして、「とても役に立ちました。」「よいお話をありがとうございました。」と言ってくださるのです。

このような方は怒っているから「怖い顔」なのではなく、真剣なので「怖い顔」になるのです。だから、あなたが参加者の中にうなずく人を見つけようとして、「怖い顔でこちらをにらんでいる人」を見つけたら、怖がらずにこう思ってください。
「この人は真剣に聞いてくれているのだ。私の味方だ。」



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あがり克服と震えや緊張改善には視線を外す

あがり克服と震えや緊張改善には会議、プレゼン、講演の最初の部分、序盤部分では
「お手元の資料の○ページをご覧下さい。」
「レジメの○ページを開いてください。」
といったように相手に資料を見てもらうように話の構成を考えましょう。

アガリ症や緊張タイプの人は「大勢の人の視線」を感じるから「緊張」します。そのため、私自身は会議、プレゼン、講演の前半部分で、意図的にこの「大勢の人の視線」を私から外すようにしているのです。

「お手元の資料の○ページをご覧下さい。」「レジメの○ページを開いてください。」と言いながら、私に向けられていた「大勢の人の視線」を資料に向かわせて、しばらく資料に書かれているデータや今日の話の概略、自分のプロフィールなどを説明します。「大勢の人の視線」を自分から外しながら、話を進めている間に自分の緊張感が和らいでいくのです。

披露宴などでは「お手元の資料の○ページをご覧下さい。」とは言えないので「新郎の顔をご覧頂くと分かりますが・・・」「あちらに新婦のお母様がいらっしゃいますが、私はお母様に学生の頃とてもお世話になったことがあり・・・」といったような話を入れて、聞き手の視線を自分から外すようにしても良いでしょう。

アガリ症、緊張症、震えや赤面は放っておいても治りません。むしろ時間が経てば経つほどアガりの度合いはひどくなります。アガリ症、緊張症、震えや赤面の改善と克服対策はお早目をお薦めします。 


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緊張赤面震えアガリ症に効く!筋弛緩法

筋弛緩法(きんしかんほう)とは名前だけ聞くと難しそうですが、実際に次の方法です。これが意外と緊張赤面震えのアガリ症に効きます。

数秒間、両肩にギュ~ッと力入れて身体を緊張させます。次の瞬間にストンと筋肉を緩めます。

あるいは背中を丸めるようにぐっと力入れて身体を緊張させます。次の瞬間にス~っと筋肉を緩めます。
太ももにギュ~ッと力入れて身体を緊張させます。次の瞬間にパッと筋肉を緩めます。首から顔にかけてギュ~ッと力入れて身体を緊張させます。次の瞬間にふっと筋肉を緩めます。


力を入れた状態の身体の固さや緊張感と、すっと力を抜いたときの弛緩状態の落差を感じることがポイントです。これが筋弛緩法(きんしかんほう)です。リラックスを感じるために、その前に意図的に緊張感を自分で作るリラクゼーション法になります。

研究結果によると緊張赤面震えアガリ症は放っておいても治りません。むしろ時間が経てば経つほど度合いはひどくなります。真剣に克服・改善をしたい方はこちらをお読みください。 
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人前で緊張して動悸や震えや汗が出てあがる人の克服には

あなたは野球選手がバッターボックスに入る前に毎回同じ動作をするのを見たことがありますか?
この「同じ動作」の繰り返しが集中力を生み、リラックスするためのスイッチになっているのですが、トップアスリートと呼ばれる人たちほど、本番前にこの「同じ動作」を繰り返します。
これをパフォーマンス・ルーティーンと言います。


緊張する場面でも力みすぎることなく、リラックスして、雑念も騒音を消し、集中力を高めるために本番前に「同じ動作」を繰り返すわけです。


これは「同じ動作を繰り返す」→「リラックスして集中力を高める」という自分への一種の条件付けです。私は毎回、大勢の前で話す時にはこのパフォーマンス・ルーティーンを行い、長年悩んできた人前で緊張して動悸や震えや汗が出てあがる症状を克服しました。

  


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あがり症や赤面緊張による不安や震えは「性格」ではなく「長年のクセ」「長年の習慣」です。
そのため、修正できないものではなく、修正が可能です。

ただし、「長年のクセ」「長年の習慣」を完全に修正するには、やはりある程度の時間をかけた方が効果があります。

今までの「人前に出ると緊張する」というクセを、ある程度の時間をかけて「人前にでるとリラックスする」というクセに置き換えるわけです。

クセや習慣を直すにはどうすればいいでしょう。
それは条件付けです。あなたも学生の時に「パブロフの犬」の実験の話を聞いたことがあるはずです。
犬にエサを与えるときに必ずベルを鳴らすようにしたところ、ベルを鳴らすだけで犬がよだれをたらすことを発見した実験ですね。

実は私は以前この条件付けを利用して禁煙に成功した経験があります。
私は20代、30代の頃1日に40本~60本の喫煙をしていました。何度か禁煙を試みたのですがことごとく失敗しました。

いつも「やめよう!」と意思を固めるのですが、どうしても禁煙できなかったのです。
つまり長年のクセや習慣は「意志」で変えることは難しいのです。

そこで私は喫煙と痛みを条件付けすることにしたのです。
私は内臓の手術で2度入院したことがあります。その時には術後にとても痛い思いを経験しました。その痛みは強烈な痛みでした。

この強烈な痛みの経験をタバコと条件付けしようとしたのです。つまり、タバコが吸いたくなる度に、意識的に術後の痛みを思い起こす、想起する、イメージするようにしました。

タバコの欲求と痛みを関連付けたのです。私はタバコが吸いたくなる度に腹部に残った手術の傷を見るようにしました。そして、術後の痛みや院内の情景をありありと思い起こし、さらに腹部に突き刺さっていたチューブ管とその痛さ、院内での情けない気持ちを思い出すようにしました。

この条件付けを継続して行っているうちに禁煙に成功したのです。それまではどんな禁煙法を試しても禁煙に失敗していた私がみごとにタバコと縁を切ることができるようになったのです。しかも、それまでの禁煙よりも、楽に、しかも簡単にタバコをやめることができたのです。
それからもう15年ほど経ちますが1本のタバコも吸っていません。

私が講演活動をスタートすることになった時、この条件付けをあがりをコントロールするために活用しようと思ったのです・・・アガリ症や緊張症は放っておいても治りません。むしろ時間が経てば経つほどアガりの度合いはひどくなります。改善を決意するなら今です。 


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誰でも人前での発表では緊張と震えがありあがる

あなたは友だちに向かって自分の学生時代の話をしている時に“あがり”ますか?
あがりませんよね。

では30人の人の前で自分の学生時代の話をするとなったらどうでしょう?

おそらく多くの人が30人の前で話す時には緊張感を感じるはずです。同じ話をするだけなのに友だちの前ではリラックスして、大勢の人の前では緊張します。

ということは緊張するかしないかは「話の内容」ではない、という事になります。つまり、話の内容の良し悪しは“あがり”にはあまり関係がないということです。


“あがる”の問題は“リラックス”できるかどうかの問題です。
当たり前のことですが、これはとても大切なことです。

つまり、あがりを解消したければ「どんな話をすればよいか」といった話す内容や、「どうしたら堂々と話せるか」といった話し方で悩むのではなく、どうしたらリラックスした状態を早く作れるのかを考えた方が良いということになります。

あがる性格を変えるにはどうすればいいのか、緊張症の性格を変えるにはどうしたら良いのかを悩むのではなく、あなたが30人の前に立った時、どうしたらまるで友だちの前に立っているようにリラックスした状態にすぐに入れるようになるかを考えることがポイントなのです。

20代、30代の頃の私は「なぜ、自分は緊張症の性格なのだろうか?どうして、どんな時でも泰然自若(たいぜんじじゃく)としていないのだろう?なぜ堂々とできないのだろう」と悩んでいました。
その時は「どんな時でも、どんな状況下でも、緊張せずに、堂々と落ち着いている自分」を目指していたのです。


しかし、次のようなきっかけで考え方が変わりました。


私には講師として尊敬している人がいます。その方は多い時で年間に200回以上の講演を行っています。講師のプロです。


でも、その方は今でも壇上に立つと緊張するそうです。
“あがる”そうです。
“あがる”のですが、話を始めるとすぐにリラックスするのだそうです。


その方からこの話を聞いた時に「これほど場数を踏んでいる人でも緊張するのだ」と少し意外な感じがしました。
ということはどんなに場数を踏んでも「緊張をなくすことはできない」ということです。


その方はこんなこともおっしゃっていました。
「緊張しなくなったらおしまい。適度に緊張していないと良い講演はできない。いかに緊張感を持って本番に臨むかが大事。」


私は “緊張”で悩んでいるのに、その方は“緊張”が必要だと言っているのです。
そして、その方はこう教えてくれました。


「緊張するのは良いことだが、そのままで最後まで行ってはいけない。緊張感を上手くコントロールすることが大切だよ。」


“緊張”を無くすのではなく、“コントロール”することが大切だと言うのです。
その話を伺った時には実感としてはよく理解できませんでしたが、その後、話し方講習会や数々のあがり克服法に関する本を読み、そして実際に私自身が講演回数を重ねながら実感として理解できたことがあります。


それは「誰でも人前に出るとあがり、緊張する。緊張することを無くすことはできない。しかし、人前に出た後に2つのタイプに分かれる。1つ目のタイプはずっとそのまま緊張しっぱなしであがりっぱなし。しかし、2つ目のタイプの人は緊張感とあがりとをコントロールして、リラックスした状態に入るのが早い。」ということです。


つまり、“緊張”を無くすのではなく、“コントロール”することが大切だと言うことです。


誰でも多かれ少なかれ人前に出るとあがり、緊張します。
だからあなたはどんなに自己鍛錬をしても、修業のようなことをしても、おそらく30人や50人、100人の前に出るとこれからも緊張して、あがります。


そして、それは仕方のない事なのです。だって、「誰でも人前に出るとあがり、緊張する」のですから、あなただけが「人前に出るとあがらず、緊張しない」はずがないのです。


人には感情があるので自分を「人前に出るとあがらず、緊張しない人間」に変えるのは不可能ですが、「人前に出るとあがり、緊張するが、そのあがりと緊張をコントロールして、リラックスした状態に早く入ることのできる人間」に変えることは可能です。

  

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